傾く人生 歌舞伎道
  • 富裕層はなぜ”名車”を愛でるのか

    ■傾く人生 歌舞伎道 銀座・成田屋のトピックス

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    国内外を問わず、歴史的名車やスーパーカーを愛するセレブは大勢います。何故なら、それが彼らにとって単なる車以上の価値を持っているからです。

    スーパーカーとは?

    スーパーカーの定義は専門家によっても異なりますが、一般的には超高級なスポーツカーというイメージがあるかも知れません。

    しかし、それでは「高級スポーツカー」や「高級外車」と呼ばれる車が、全て「スーパーカー」かになるかと言えば、そうとは限りません。また、古くから庶民に愛されてきた「名車」は数多くありますが、だからといってそれが常に本物の「クラシックカー」として認められるとも限りません。

    通常、自動車は大規模工場で大量生産される工業製品です。対してスーパーカーと呼ばれる車は、まるで一流の芸術家が手がける伝統工芸品やアートのように、その部品の一つ、デザインの細部にまで、徹底的なこだわりと繊細な技術が詰まっています。製造過程では熟練職人の手作りの部分も多く、もう二度と作り出すことの出来ない車も少なくありません。

    また、世界基準で見た場合、「クラシックカー(ヴィンテージカー)」とは少なくとも第二次大戦より昔に作られ、さらに現存している特別な車のことを指します。

    スーパーカーを持つことは“夢”を叶えること

    フェラーリやランボルギーニなどのスーパーカーを購入・所有したり、クラシックカーを維持したりするには、通常の大衆車とは比較にならない費用がかかります。ある意味で、気ままにスーパーカーを乗り回したり、自宅に専用ガレージを作ってクラシックカーを眺めたりするということは、人々の夢や憧れを現実にすることであるのかも知れません。

    スーパーカーに専用の自宅ガレージが大切な理由

    【維持管理と騒音問題】
    豪邸に相応しいインテリアとしてスーパーカーを所有する富裕層も大勢いますが、スーパーカーが宝石や絵画と違う点は「車」であるということです。

    金属で作られ、エンジンを搭載しているスーパーカーをいつでも走行可能な状態で維持しようとすれば、単に汚れや曇りを磨けば良いというものではありません。

    例えば、スーパーカーの心臓部であるエンジンを適切に保つには、エンジンを点火して、車にとっての血液であるオイルを循環させる必要があります。しかし、スーパーカーのエンジン音は、一般大衆車とは比べものにならない大きさです。その為、街中にある月極駐車場で日常的にスーパーカーのエンジン音をとどろかせることは、余計なトラブルを招くリスクにもなり得ます。

    また、自宅以外の場所にスーパーカーを停めておく場合、他の車にぶつけられたり、いたずらされたりというリスクも生じます。タワー型の立体駐車場では密閉空間に車を置けますが、天井から汚れた水やオイルが垂れてボディを汚すかも知れません。その為、スーパーカーを月極駐車場に停めると、むしろ駐車場の管理者や周囲の人間に気を遣わせてしまう恐れもあるでしょう。

    【盗難防止】
    スーパーカーの保管を考える上で、いたずらや汚れ以上に注意すべきは盗難です。特に世界中で人気のあるスーパーカーは、それを専門に狙う窃盗団もおり、盗難への対策をしっかりと考えておくことが不可欠です。また、極めて資産価値の高いスーパーカーでは、通常の保険会社では車両保険などを拒否する場合も多く、何よりもまず自衛手段をきちんと講じておくことが肝要です。

    豪邸の空き巣対策と同様に、自宅に専用ガレージを設けて、十分な盗難対策を施しておくことは、スーパーカー保有者にとって絶対に欠かせません。

    資産としてのスーパーカーの価値とは?

    資産としてのスーパーカーの価値とは?
    【資産性の高いスーパーカーを投資目的で所有する人もいる】
    通常の大衆車や高級車では、新車販売直後から価値が下落していきますが、スーパーカーは一般的にその市場価値が高いまま保たれる傾向にあります。もしくは、いっそ月日を重ねるごとに価値が高まっていくスーパーカーやクラシックカーもあります。

    その為、スーパーカーを投資目的で購入し、保有している人も珍しくありません。

    【「年代で価値が下がる」はスーパーカーには当てはまらない?】
    2017年、岐阜県にある個人所有のガレージから、およそ50年前のフェラーリがホコリまみれの状態で見つかり、しかもそれにオークションで2億3千万円の値が付いたとして全国的に大きな話題を呼びました。

    この車がフェラーリの中でも「デイトナ」と呼ばれる車種で、しかも特に希少性の高いアルミ製ボディであったことも理由の一つです。しかし、このような出来事は、実はスーパーカーやクラシックカーの世界では特別に珍しいことでもありません。

    何故なら、ほとんど動かされることもなく納屋にあったということは、新車の状態から“ほぼ手つかず”の状態で長期間保管されていたということであるからです。クラシックカーの世界ではこのような車が「納屋物」と呼ばれ、この極めてオリジナル性の高い状態は、スーパーカーやクラシックカーの愛好家にとって大きな魅力とされています。

    引用:日本の豪邸写真集「豪邸を建てる」

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