傾く人生 歌舞伎道
  • 「着物で歌舞伎観劇」~はじめて着物で歌舞伎座へ!鑑賞体験レポート

    ■傾く人生 歌舞伎道 銀座・成田屋のトピックス

    「はじめて着物で歌舞伎座(銀座)へ出かける」ことは着物初心者にとっては憧れ&大冒険!

    今日は着物ビギナーの生徒さんたちとの歌舞伎座レポートです。はじめての歌舞伎観劇&着物お出かけなので、負担がないようにお手軽な三階A席6,000円のチケットを手配しました。観劇の一日と、マナーや着物についてご報告します。

    歌舞伎座前で待ち合わせ

    昼の部は11時開演です。10時半に入口で待ち合わせをしました。

    電車の遅延で遅れる方があったので「チケット受け渡し場所」へチケットを預けて館内へ。便利なシステムです。

    初心者必須イヤホンガイド

    初心者にとってこれがあるのとないのとでは大きな違い。華やかな舞台の世界に浸れる必須のツール。

    イヤホンガイドは、舞台の進行に合わせて、役者さんのこと、ストーリーや台詞の説明、衣装のことなどタイミング良く解説をする音声ガイドです。劇場の外でも中でも借りられます。

    ※イヤホンガイドについて 借りるのに700円+保証金1,000円。保証金は返却時に戻ってきます。場内1階のメインカウンターは混雑が予想されるため、屋外(雨天時は木挽町広場)や場内2階利用可。 歌舞伎公式総合サイト歌舞伎人より

    歌舞伎座外のイヤホンガイド

    コートや手荷物をコンパクトにたたんで足元へ

    三階A席

    三階席は少々きゅうくつです。エコバックなどを携帯し、コート類や手荷物をまとめ足元へ。

    4幕通すと4~5時間の長丁場。観劇中ずっと荷物を膝の上にのせていては疲れます。コインロッカーが地下と三階にあるので利用してもいいでしょう。

    三階のコインロッカー

    歌舞伎観劇で着る着物

    歌舞伎観劇にドレスコードはありませんがワンランク上のおしゃれ着がぴったりです。

    筆者は、無地染した紬におしゃれ袋帯で出かけました。ご一緒の生徒さんも、江戸小紋や色無地、お召し、小紋、無地っぽいシックな紬に羽織などでした。

    桟敷席、一階席その他の席でも着物の種類が違います。

    公演によっては襲名披露などもあります。一等席では礼装の方も多いです。そこに紬に八寸帯では、違和感をかんじるかもしれません。

    演目やお席によって、その日のコーディネートを考えたい、ところです。

    とにかく、華やかな方が多いのが歌舞伎座。着物をよく知っている人が集まる場所ですから、思いっきり着物を楽しみたいですね。

    江戸時代は庶民の娯楽でしたが、今は贅沢な娯楽。アンティーク着物や木綿、ポリエステルは、賛否両論です。

    観劇の時の着付けポイント

    長時間座っていると、上前が左に流れて着物のすそが地面についていることがあります。

    着付のときは、いつもよりもちょっと身幅を広めにしておいて、観劇中は上前の「褄先(つまさき)」を意識しましょう。広めの身幅は、膝間を空けていても気にならず、楽な上、だらしなく見えません。

    帯は気持ち低めに結ぶと楽です。やせている方はバスト下に折りたたんだタオルを一枚いれましょう。

    館内での写真撮影

    幕が開いている間の撮影は当然禁止されていますが、客席、通路、入口など、歌舞伎座内は撮影可能です。

    休憩中の過ごし方(歌舞伎座のお昼ごはん)

    三階席でのお食事

    昼の部で、3回の休憩がありました。一番長い休憩は、30分~35分あり、その時に、昼食をいただくのですが、

    ・歌舞伎座内のレストランで食事をする(前日までに、または、劇場に入って最初の演目が始まる前などに 予約をしておく。)

    ・ロビーの椅子、自分のお席でいただく→歌舞伎座の地下(木挽町広場)で売っているお弁当を買っていく

    ・ロビーの椅子、自分のお席でいただく→銀座三越東館の地下2階食料品売り場(歌舞伎座まで歩いて3分)でお弁当を買っていく

    ・劇場外でランチする(チケットを忘れずに)

    お弁当は、地下一階の「やぐら」で購入しました。観劇当日に購入することもできますが、事前予約受け付けているので、予約しておくと安心です。一個でもちゃんと受け付けてくれますよ。

    「やぐら」

    営業時間9:30~18:00

    電話番号03-3545-6576(受付時間11:00~17:00)

    お弁当は1,000円~2,000円くらい

    レストランでいただくのは、事前の予約が必要です。ただ、初心者には、30分でレストランはあまりに慌ただしく…それを埋めてくれるのが、

    いつか、挑戦したいね~と生徒さんと、眺めていました…

    提灯の上下が桟敷のお席です

    観劇の休憩中、その他の楽しみ方

    短い休憩は席を立ち、館内を探索します。劇場そのものが芸術品、せっかくですから、いろいろと見てまわりましょ。写真を撮ったり、たい焼き、アイス最中、シャンパンを買ったりして、それぞれ楽しんでいました。

    三階の売店

    歌舞伎座のお土産屋さんが四か所あります。地下鉄改札をでてすぐの地下2階の木挽町広場と、歌舞伎座タワー5階の売店「楽座」、歌舞伎座内の一階売店と三階売店。

    地下2階の木挽町広場

    歌舞伎でのマナー

    髪の毛を盛ったヘアスタイルにしていると、後ろの方の観劇の邪魔になります。特に二階、三階席では、身を乗り出すのも迷惑になります。

    歌舞伎座だけのマナーではありませんが、常に周囲への気配りを忘れたくありませんね。

    携帯すると便利なもの

    エコバック…荷物をまとめて足元においておく

    扇子…席によっては(三階など特に)室温が上がるときがある。

    オペラグラス…役者さんの表情、衣装、帯結びをじっくり見たい時に便利。

    いかがでしたか?すべての演目が終わったのは午後4時でした。いったん、外へでてから、歌舞伎座前で写真をとり、改めて歌舞伎座ビルの5階、寿月堂へ。お芝居のこと、役者さんのこと、楽しくおしゃべりしながらお茶いただきました。屋上庭園と隣り合っており、店内の窓際席からも目いっぱいに庭園の緑が楽しめました。他にも、写真館があって役者さんの衣装をまとって写真撮影ができたり、着物着付けサービスがあったり、歌舞伎に関する展示があったり…観劇以外でも楽しみがいっぱい。ゆっくりと時間をとって訪れたい場所ですね。

    筆者プロフィール:
    着物好きが高じて、DTPデザイナーから着付講師へ転身。年間約8割を着物で過ごしている。2004年より、東京都内にて生徒とのコミュニケーションを大切にした、少人数制の着付教室は現在も進化中。これまでに、400名を超える指導実績がある。

    引用:キモノ日和は旅気分
    https://kimono.cc/mkimono_mkimonoblog/%E7%9D%80%E7%89%A9%E3%81%A7%E6%AD%8C%E8%88%9E%E4%BC%8E%E5%BA%A7.html

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