傾く人生 歌舞伎道
  • 魂を受け継ぎ、未知なる世界を拓くAchiever 歌舞伎役者 中村獅童

    ■傾く人生 歌舞伎道 銀座・成田屋のトピックス

    8歳で歌舞伎座にて初舞台を踏み、二代目中村獅童を襲名。古典の魅力を今に伝える一方で、倉庫を舞台に演じた「オフシアター歌舞伎」や、バーチャルシンガーとフュージョンした「超歌舞伎」など、かつてない試みに果敢に挑む。伝統を踏まえつつ、現状に安住することなく、新たな世界に向かって突き進む中村獅童、その姿は100年の時を駆け抜けるベントレーの精神に重なり合う。新たな時代を創る表現者のメッセージを届けよう。

    失敗を恐れない“覚悟”がないと、新しいものは創れない

    本来は江戸時代の庶民の娯楽であった歌舞伎。いつしか伝統や格式が際立ち、敷居の高いものになってしまった歌舞伎を、より多くの人に楽しんでもらいたい。そんな想いから、中村獅童の新作への挑戦は始まった。

    「サブカルチャー好きの若者たちに歌舞伎の魅力を伝えたくてバーチャルシンガーの“初音ミク”さんと共演したり、最先端をいくファッションピープルに向けて“寺田倉庫”でオフシアター歌舞伎を発信したり。小さなお子様からご年配の方まで一緒に笑えて泣ける舞台として、絵本を題材に“あらしのよるに”という新作も上演しました。すべて自分で企画からやっていくのは、歌舞伎を見たことのない人たちを振り向かせること、それが僕の使命だと思っているからです」

    「どこかに叛逆する気持ちを持っていないと、僕にとってやる意味がない」

    歌舞伎の舞台で主役を張り、自ら企画した作品で多くの人を感動させる中村獅童だが、若い頃は群衆の中の一人の役に過ぎなかったという。

    「父である初代中村獅童が早くに廃業しましたから、自分で自分の名前を大きくしないといけなかったんです。人とは違う、中村獅童ならではのものを見つけ出すために、反骨精神といいますか、チャレンジする精神が培われていったように思います。テレビや映画にもたくさん出て、多くの方に知っていただけた。そこからですよね、歌舞伎の世界でも主役をいただけるようになったのは」

    名前が売れ、顔が売れ、歌舞伎役者としての主戦場で輝けるようになっても、そのことに満足しないのが、中村獅童の真骨頂だ。そこには、揺るがない“覚悟”があるという。

    「居心地のいい場所にあぐらをかいてしまうと、前へ進めない。それまでなかった新たなことにチャレンジするためには、覚悟がないとできない。だから、新人の頃から追いかけてきた気持ちを、いつまでも持ち続けていきたい。これから50代、60代、70代になっても、失敗を恐れず常に突き進んでいきたいと思います。それが僕のスタイルなんです」

    ベンテイガ、デザインにこだわる僕が選んだベントレー

    そんな中村獅童がステアリングを握るにふさわしいと選ぶ車の基準は、デザインだという。その視点は、一瞬の見得で観客をしびれさせる歌舞伎役者ならではの美へのこだわりを想起させる。

    「ベンテイガは、一目でベントレーとわかるエクステリアデザインと、英国の気品を感じさせる上質なインテリアが傑出してますよね。ベントレーのSUVということで新しいスタイルへの挑戦なわけだけど、そこには伝統的な気高さがしっかりと両立している。さすがだと思います」

    中村獅童の心にベントレーが深く刻まれているのは、車としての魅力に加え、もうひとつの理由がある。病気の克服だ。

    「一昨年病気をした時に、入院前に車を発注していて、退院の頃が納車のタイミングでした。だから、闘病中も『これを乗り越えたらベントレーでドライブに行けるぞ』と自分を鼓舞していました。退院後のリハビリでも、療養のために車を走らせてあちこちの温泉に行きました。快適な乗り心地と最高のオーディオのおかげで疲れないから、遠くへ足を延ばせたようなところがありますね」

    「特に最近のベントレーには、伝統を守りつつ革新の追求を感じる」

    ベントレーの快適なパーソナル空間は、乗る人を想う妥協なきクラフトマンシップの賜物だ。そこに、感動で人をもてなす表現者である中村獅童は敬意も払い、心地よさを存分に謳歌している。

    「ステアリングを握る時は一人の空間なので、歌舞伎の台詞を声に出して体に入れながら走ることもあります。歌舞伎は一年中やっていますから、演者が全員揃っての稽古はわずかなんです。だから、自己稽古がかなめ。特にリハビリ期間はどれだけ台詞が思い通りに言えるかを、車の中でやっていました。シートの心地よいホールド感や静粛性が、さりげなく僕を支えてくれていると言っても過言ではないでしょうね」

    今年、創業100周年を迎えたベントレーと、400年を超える伝統をもつ歌舞伎。共に長い歴史の先に見据えるのは、さらなる革新の地平だ。

    「伝統を習得しなければ、新しいことはできない。だから、歌舞伎は子どもの時からきっちり型を学ぶんです。“型を破る”ことと、“型が崩れる”ことは違いますから。ベントレーにも型があり、ブランドの伝統を守りつつ、常に革新を追求している。歌舞伎の型である古典の魅力を伝えることも、新しい歌舞伎を創ることも、僕の仕事。相反しているようで、実は融合しているんです」

    傾いていこう!の精神でこれからも突き進む

    表現者としていくつもの顔を持つ中村獅童にとって、音楽もそのひとつ。自身で立ち上げた「アクターズナイト」には、大森南朋氏、浅野忠信氏、田口トモロヲ氏、宮藤官九郎氏ら錚々たるメンバーが集い、この時ばかりは歌舞伎役者から解き放たれて自由にバンド演奏を楽しむ。

    「僕がやっているのはパンクロック。江戸時代にはロックがなかったから、『傾いていこうぜ』の精神で歌舞伎役者になったようなところがあるんじゃないかな。白塗りに隈取りはパンクそのものでしょう?隈取りは血管が浮き立っている象徴ですから。誰よりも目立ってやろう、道を拓いてやろうという“かぶき者”の精神を、今を生きる僕も持ち続けないといけないと思います。すべてが満たされてしまったら、表現なんてできないんじゃないかな。人生は一度っきりだから、失敗を恐れず自分の思う通りにやってみろよと、もう一人の自分がいつも僕に言ってくるんです」

    “Life Achiever(ライフアチーバー)”。常に挑戦する心を抱き、伝統の世界に新風を吹き込む、中村獅童。ベントレーと同じくさらなる地平を目指し、自分らしく人生のアクセルを踏み込む。

    プロフィール
    中村獅童
    歌舞伎の名門・小川家に生まれ、8歳の時に歌舞伎座にて初舞台を踏み二代目中村獅童を襲名。
    古典から新作まで様々な歌舞伎に挑戦している。近年は、寺田倉庫でのオフシアター歌舞伎、初音ミクとの共演など、革新的な新作歌舞伎の企画・主演を務める。また、多数のテレビドラマ、映画、舞台に出演する他、声優、教養番組、バラエティ番組、CM、音楽活動など、幅広いフィールドで活躍している。

    引用:ベントレー モーターズ
    https://www.bentleymotors.jp/next-100years/life-achiever_shido-nakamura/

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